長生寺について

長生寺は寿楽山と号し、浄土真宗本願寺派に属する寺院です。ご本尊は阿弥陀如来。六浦の川郵便局前、県道の分岐点近くに位置しています。

当寺はもと真言宗無量院として釜利谷にありましたが、康安元年(1361年)に六浦へ移転しました。

文明年間、本願寺第8代門主・蓮如上人が関東遊化の際、野島から横須賀への船中で時の住職が上人に帰依。六字の尊号と法名・釈頓乗を賜わり、天文元年(1532年)に浄土真宗へ改宗し、寺号を長生寺と改めました。寛永年間に現在地へ移築されています。

開基・頓乗から五代目の住職了磋の弟・桃渓は、延宝3年(1675年)に六浦で生まれ、宗学・漢詩に優れた逸材として本願寺で「典講」の役職を務めました。後に本願寺第3世能化職として衆望を集め、生まれ故郷である長生寺の中興にも尽力しています。

昭和初期には当山20世住職が六浦保育園を開設。戦時中は「もぐら保育園」として親しまれました。昭和41年の本堂増改築、昭和58年の新本堂建立を経て、平成6年の保育園廃園後は跡地に多目的ホール・新寿楽会館を建設し、現在に至っています。

長生寺は浄土真宗本願寺派に所属し、親鸞聖人が伝えてくださった阿弥陀仏の教えを布教しております。

聖人は自らを愚禿釈親鸞と名乗り、「凡夫というは、無明煩悩われらが身にみちみちて、欲もおほく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむこころおほくひまなくして」と凡夫の自覚をもってこの教えを人生のよりどころとされました。聖人を慕う私たち門徒はその生き方に学び、仏教の教えに耳を傾けることを通して、人生の意義を尋ねてまいります。

当寺では法座や法要を執り行っております。仏教の教えに遇うにはご縁と根気が必要です。わからなくても聞かせていただく、そのような気持ちでご参加ください。有縁の方々のお参りを心よりお待ちしております。

令和七年十一月
長生寺住職　六浦弓丸